事業計画書の書き方を考えてみた

事業計画書の書き方を考えてみた

国内のスタートアップの数は右肩上がりに増えており、アクセラレータープログラムやインキュベーターなどさまざまなスタートアップを支える仕組みも整えられています。

同時に、副業解禁の流れの中で、法人を立ち上げたり、個人事業主としてさまざまな事業を展開したりする方も増えています。

そんななかで大切になってくるのが、どのようなビジネスプランを立てるのか。

ビジネスモデルの善し悪しで、将来的に成功するのかそれとも失敗してしまうのかは大きく左右されます。

そしてこのビジネスモデルを考え、最終的に落とし込んでいくのが事業計画書です。

事業計画書とは

まずは事業計画書とはどのようなものなのか、見ていきましょう。 何を、どのような点に気をつけながら盛り込めばいいのかなど、考えるべきことはたくさんあります。

しかし、事業の中身を決める際には闇雲に決めるのは得策ではありません。

安宅和人さんの著書、「イシューからはじめよ」にもある通り、良いイシュー(課題)によるイシュードリブンでなければなりません。

「イシューからはじめよ」の中では、よいイシューの3条件が紹介されています。

  • 本質的な選択肢であること。
  • 深い仮説があること。
  • 答えを出せること

この点を踏まえて、具体的に事業計画書の中身にはどのような点を盛り込まなければいけないのか。

そして、事業計画書を作る目的とはそもそも何なのかについて、ここからは解説していきます。

事業計画書の定義と中身

事業計画書の定義をまずは抑えていきたいと思います。

目的感としての定義

事業計画とは、事業をこれから立ち上げグロースさせるための羅針盤です。また、既にある事業をリプレースするためのものでもあります。事業計画がなければ、事業の成功という目的地に素早く真っ直ぐ進むことはできず、そもそもたどり着くこともできません。

個別具体的な定義

事業計画書とは、事業の方向性が間違っていないかを確認するためのチェックリストです。チェックする項目は、以下の5の項目。

安全性

いくらビジネスモデルが素晴らしいとはいえ、安全面に配慮していない事業はかならず失敗します。

チャールズ・ヂュヒュッグ著の「習慣の力」の中で、アルコアという会社の奇跡の経営回復の話が出てきます。経営の失敗を回復させるために、のちにブッシュ政権の財務長官にもなるオニールという人物をCEOに据えます。

しかし、就任発表で彼が話したのはみんなが安心するような、経営の回復の話ではありませんでした。

彼が目標としたのは、社員の安全性をアメリカNo.1にするという話でした。

しかし、この手法は大成功。なぜなら、安全性を最大限に高めるということは、社員を大切にする事であり、そして重要なことに参加しているという意識を植えつけることになり、会社全体で最高の仕事をしようという習慣の力をつけることになるからでした。

このエピソードからも、安全性は大切な事業計画の一つのチェックすべき要素です。

実現可能性

いくら素晴らしいアイデアだったとしても、実現不可能なビジネスモデルでは意味がありません。

特に近年のリーンスタートアップの流れや、ピーターティールの「Zero to one」のような流れからすると、マーケットインだけでは足りず、プロトタイプを顧客に合わせて製作し、市場テストを繰り返していく必用があるため、まずは実現可能でないと成立しません。

成長性

インキュベーションやアクセラレータープログラムなどに代表される、スタートアップの加速度的な成長を促すプログラムは、第一義として成長性があるかどうかで採択企業を選びます。

事業計画でも、将来的なビジネスの成長性があるかどうかという観点でのチェックが必要になるでしょう。

サステイナブル

サステイナブルとは持続性の事です。サステイナブルなビジネスモデルでなければ、途中で頓挫してしまいます。サステイナブルなビジネスにするには、未来を見通し、自社の置かれている立ち位置や、事業の方向性、SWOTなど検討チェックが必要です。

採算性

事業を成長させ、サステイナブルなものにするには、予算が無ければなりません。インキュベーションやアクセラレータープログラムなどさまざまな融資と助成の機会は現在増えてきていますので、利用するのも手でしょう。

同時に、そのビジネスをする事でどのくらいの利益が見込めるのかをチェックする必要があります。コストとしてさまざまな角度で検討し、それが定量的な利益だけでなく訂正的な利益としても採算がとれるかどうかをチェックする必要があるでしょう。

以上5点のチェック項目を兼ね備えたものが事業計画書です。既に事業計画書を作っていたり、事業計画をこれからさらに修正をしたりする場合には、これらのチェック項目として機能しているかという観点から、一度見返してみると良いかもしれません。

事業計画書はなぜ作るべきなのか

事業計画書の定義はここまでご説明をさせていただきました。

しかし、事業計画書はなぜつくるべきなのでしょうか。

その理由の一つは、先ほどの定義でも述べた通り、事業計画書が羅針盤になるからです。

これから事業が成功するかどうかわからないという、いわば未知の大海を航海するにあたって、地図や羅針盤、そしてコンパスは一番重要なツールです。

もし持たないで航海にでれば、自殺行為に等しいでしょう。

理由の二つ目は、事業計画書で融資を受けるためです。

アクセラレータープログラムでも、インキュベーションでもそうですが、融資を受けて事業を加速度的な成長ラインに持っていくには、資金が必要になります。

その際に当然ですが、先にあげたようなチェック項目をクリアしている事業が融資対象に選ばれやすくなるのは当然でしょう。

こうした主に2つの理由で、事業計画書を作成する必要があります。

事業計画書に記載する内容とは

事業計画書について、作成手順や記載すべき内容をご紹介します。

先に挙げたチェックリストとともに、以下をお手本にしていただき、ぜひオンリーワンのビジネスモデル、事業計画書を作成してください。

事業計画書に記載すべき内容は以下です。

ビジネスプランネーム

ビジネスプランを見る際に、一番はじめに目に飛び込んでくるのがそのビジネスプランの名前です。

このビジネスプラン名にインパクトがあると、その後の具体的な項目も興味を持って読み進める事ができます。

逆に、ビジネスプランネームがインパクトもなく、ありふれたものであれば、内容がせっかく良くてもぼやけてしまう可能性があります。

ビジネスビジョン

ビジネスモデルの作り方は、

  • 細かい事項を積み重ねていき、最後にビジョンや目的、理念などを決めるパターン
  • ビジョンや目的、理念を先に決めるパターン

の二通りありますが、冒頭にご紹介した「イシューからはじめよ」に従えば、まずはビジョンを決めるべきでしょう。

仮説を立てたが、ビジョンが無く仮説を立てた事で、ずれていたということになってしまう可能性が高いからです。

ビジネスソリューション・プロダクト

いよいよ、ビジョンに基づく仮説から導き出されたソリューションやプロダクトをここで記載していきます。

まずは概要を大きく記載すると良いでしょう。顧客インサイトに対してのイシューが何で、誰がそのイシューを抱えていて、どのようにして解決するか。

いわゆる、who,what,howの盛り込みがここでは重要です。

その後、細かいソリューションやプロダクトの方向性もしっかり記載します。

わかりやすさだけではなく、緻密さも持ち合わせていなければなりません。

ビジネスソリューションマーケティング戦略

ビジネスモデルを紹介した後に大切なのが、具体的にどういった経路で顧客を獲得していくのかという点です。

ただし、私はここに関してはもちろん細かく書く必要はあると思いますが、マーケティングに依存せずに、プロダクトのブランディングだけで広がっていくようなビジネスソリューションを立てるのが重要であると思っています。

売上予想および損益計算書予想

最後にどのくらいの売上が4までに見込まれて、最終的にどのくらいの利益が見込まれるのかを記載します。具体的な青写真を作成して、漏れのない計画を立てることが重要です。